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キングフィッシャーを代表するいきもの「アブラハヤ」ってどんな魚?

こんにちは!キングフィッシャースタッフの手塚です。

今回のブログでは、皆さんに「アブラハヤ」といういきものを紹介していこうと思います。この魚はキングフィッシャー周辺の生態系を理解するためのキーポイントとなる魚なんです。

1)アブラハヤってどんな魚?

早速ですが、皆さんは「アブラハヤ」という魚を見たことがありますでしょうか。早速写真を見てみましょう!



この写真のアブラハヤは8cmほどの個体ですが、大きいものだと13cmほどに成長します。栃木では「アブラッパヤ」「アブラザコ」と呼ばれたりもしています。

名前の由来は身体のヌルヌルが多く、まるで「油」みたいだから「アブラハヤ」の名前がついたと言われています。見た目の特徴としては金色と黒の帯をしているように見えますね!

では、この「アブラハヤ」は一体どんな魚なのか、詳しくみていきたいと思います。

2)アブラハヤの生態って?

アブラハヤが生息するのは主に本州の東側。山の近くの小川や水路に生息していることが多いです。(近年人間により持ち込まれ、北海道でも生息が確認されたようです。)

食べ物は虫や石についた藻などを食べる雑食性の魚と言われております。

キングフィッシャーで見かける時はだいたい群れを作って泳いでいることが多いです。臆病な性格のため、人の姿が見えるとすぐに水草の中や石のかげなどに隠れてしまいます。臆病になったのは、川の中では天敵も多く、アブラハヤより大きな川魚やザリガニなどに狙われているためと言われております。

実はこの「アブラハヤ」貴重ないきものなんです。栃木県内で絶滅してしまいそうないきものをまとめた「栃木レッドデータブック」によると、「要注目絶滅危惧種」に指定されており、しっかり保護していかないと今後絶滅してしまう可能性があるいきものとして考えられています。

さて、ではなぜこの「アブラハヤ」がキングフィッシャー周辺の生態系を理解するためのキーポイントとなるのでしょうか。理由を探っていきましょう。

3)アブラハヤが減ると生態系崩壊の危機?

キングフィッシャー周辺でいきもの調査をすると、近年では数え切れないほどにアブラハヤの成魚・幼魚を見ることができます。これは天敵となるいきものが少なく、良好な生態系が作れていることを表しております。キングフィッシャーではアメリカザリガニも多く見られていますが、それでも個体数が減らないのはアブラハヤの繁殖量が多いことを示しております。

しかし、アメリカザリガニが増えたり、ブラックバスやブルーギルなどのいきものが放流されてしまったら、アブラハヤの数は一気に減り、豊かな生態系は一瞬で崩れ去ってしまいます。

キングの生態系が変わったといち早く知らせてくれるため、アブラハヤはキングフィッシャー周辺の生態系を理解するためのキーポイントとなるのです。

4)どうアブラハヤと付き合っていけばいいの?

現状、アブラハヤの数は多いと言えますが、今後はどうなっていくかは皆さん次第です。アブラハヤを守るために次のことを約束してください。

①アブラハヤをいじめない・捕まえようとしない

アブラハヤは見るだけにして、捕まえようと追いかけたり、網でガサガサしたりしないでください。

②アメリカザリガニを捕まえた時は元の場所に戻す

別の水路に逃したり、持ち帰って育てきれずに捨てるということはしないでください。

どうしてもアブラハヤを見たい!という方はこの「いきものブログ」に注目していてください。生物調査を行なった際に皆さんが見ることができるように期間を決めて展示をいたします。

以上、小さくても大切なアブラハヤの紹介でした!