

「魚がルアーを追ってきた!」
「釣れる!」
と思ったら、直前でプイッ。
エリアトラウトをしていると、こんな経験がよくあります。
特に水がきれいなキングフィッシャーでは、魚がルアーを追ってくる様子が見えることも多いため、
「こんなに追ってくるのに、なんで食べないの?」
と思うかもしれません。
でも、がっかりしなくて大丈夫。
魚がルアーを追ったということは、そのルアーに興味を持ったということ。
つまり、まったくの不正解ではありません。
むしろ、
「あと少し変えれば釣れるかもしれない」
という魚からのヒントです。
今回は、魚がルアーを追うのに食べない理由と、そんなときに何を変えればいいのかを紹介します。
ルアーを投げて巻いていると、後ろから魚がついてくることがあります。
これを「チェイス」と呼びます。
チェイスがあったのに食べてくれないと、
「失敗した」
と思ってしまうかもしれません。
でも、実はかなり重要な情報です。
魚がまったく興味を持っていなければ、ルアーを追いかけることすらありません。
つまりチェイスがあったということは、
魚のいる場所にルアーを通せている。
そして、
そのルアーに何らかの興味を持っている。
ということです。
「釣れなかった」で終わらせず、
「なぜ最後に食べなかったんだろう?」
と考えてみましょう。
ルアーは、本物のエサではありません。
金属やプラスチックなどで作られた疑似餌です。
だから、魚がルアーを見つけたからといって、必ず食べるわけではありません。
興味を持って近づいてきても、
「何か違う」
と感じれば、途中で追うのをやめることがあります。
逆に、条件がうまく合えば、そのまま口を使ってくれる。
つまり、
「追う」と「食べる」の間には、もうひとつ壁がある。
と考えてみてください。
その壁をどうやって越えるか。
ここからがルアーフィッシングの面白いところです。
余談ですが、ニジマスの目についてまとめてみます。
魚が追ってきたら、すぐにルアーを交換する前に、魚の動きを見てみましょう。
例えば、
同じ「追ってきた」でも、反応はそれぞれ違います。
ここに次の一投へのヒントがあります。
経験上、魚とルアーの距離が短ければ短いほど、ルアーを追うスピードが速ければ速いほど、「正解に近い」というイメージです。
大切なのは、
「釣れた・釣れなかった」の2択だけで魚を見ないこと。
魚がどう反応したのかまで観察してみましょう。
魚がルアーを追ってきているなら、魚とルアーが出会う深さは大きく外していない可能性があります。
そこで最初に試してほしいのが、巻く速さを変えることです。
例えば、
ルアーのすぐ後ろまで勢いよく追ってくる。
でも、なかなか食べない。
そんなときは、少し速くしたり、少し遅くしたりしてみます。
ここで大切なのは、途中でスピードを変えないこと。強いていえば急に速くすれば食いついてくることもありますが、1番良くないのは、魚が食べようとする直前でスピードを遅くしてしまうこと。
これは99%釣れません。
よく考えてください。あなたが動かしているルアーは食べられてしまいそうなエサをイメージして動かしているはずです。
この世に自ら「食べてください!」と身体を差し出すエサはいないはずです。普通は食べられそうになったら逃げますよね。
一投ごとにスピードを変えてみましょう。さっきは速く巻いた。今度は遅く巻くなど、一投ごとにスピードを変えていくことが大切です。
ほんの少し巻く速さを変えただけで、魚の反応が大きく変わることがあります。
ここでも大切なのは、
「どの速さが正解」と決めつけないこと。
速くする。
遅くする。
そして魚を見る。
魚がさらに強く反応したなら、正解に近づいているかもしれません。
巻く速さを変えても、
「追ってくるけれど、最後には食べない」
という状態が続く。
そんなときは、カラーを変えてみましょう。
ここで大切なのは、カラーを変えすぎないこと。
例えば、金から急に茶色!など大きくカラーを変えすぎてしまうと、魚が何を求めているのか絞りきれません。
そのため、カラーも少しずつ変えていくことが理想です。
同系統のカラーで変えていく、蛍光色やメタリックなど同じような光加減のカラーに変える。
同じ色でも塗装のパターンが違うものに変えるなど、少しずつ変えてみましょう。
基本は派手な色から地味な色へ変えていくこと。
人間で言うと、派手な色=400gの分厚いステーキ。
地味な色=おにぎり、おかゆ。
派手な色は元気がある時にしか食べられませんが、地味な色であればいつでも食べられます。
「じゃあ常に地味な色の方がいいのでは?」
確かにそうかもしれません。
しかし、地味な色のデメリットは「見つけてくれない」ことです。元気のある魚が多い状況の場合は、ルアーを遠くからでも見つけてもらうため、なるべく派手な色で攻めていきましょう。
「見つけてもらう」から「食べてもらう」へ。
魚の反応を見ながら、少しずつアピールを弱くしてみましょう。
速さを変えた。
カラーも変えた。
それでも追ってくるだけで食べない。
そんなときは、ルアーそのものを変えるのもひとつの方法です。
例えば、
スプーンからクランクへ。
同じスプーンでも、重さや大きさが違うものへ。
ルアーを変えると、形だけでなく、動きや水の押し方なども変わります。
魚が興味を示しているのに最後の一歩が足りない。
そんなときにルアーの種類を変えることで、急に食べてくれることもあります。
ここも大切です。
さっきまでは魚が追ってきたのに、急に追わなくなった。
そんなときは、魚の状態やいる場所が変わった可能性があります。
そこで、もう一度深さを探してみましょう。
表層。
中層。
底付近。
魚がいる深さを探して、
深さ → 速さ → 色
をもう一度組み立て直してみます。
一度見つけた正解が、ずっと続くとは限りません。
変化したら、また探す。
それがエリアトラウトです。
初心者の方に一番伝えたいのが、これです。
魚がルアーを追ってきた。
でも食べなかった。
これは、
「釣れなかったから失敗」ではありません。
魚からひとつ答えをもらっています。
「この深さには魚がいる」
「このルアーには興味がある」
「でも、何かが少し違う」
だったら、次に何を変える?
速さ?
色?
ルアー?
ひとつずつ試してみます。
キングフィッシャーの特徴のひとつが、那須連山からの豊かな湧水です。
水がクリアだからこそ、魚の動きやルアーへの反応が見えることがあります。
ぜひ、ルアーだけを見るのではなく、その周りにいる魚も見てみてください。
ルアーを投げる。
魚が気づく。
近づいてくる。
追いかける。
途中でやめる。
もう一度投げる。
今度は速さを変えてみる。
カラーを変えてみる。
そして――
食った。
ただルアーを投げ続けるだけだった釣りが、
魚との「答え合わせ」に変わっていきます。
ルアーフィッシングでは、
魚が答えを教えてくれます。
まったく反応しない。
少し動いた。
追ってきた。
途中でやめた。
直前まで来た。
アタリがあった。
そして、食べた。
すべて違う反応です。
だから、魚が追ってきたのに食べなかったら、
「惜しかった!」
だけで終わらせないでください。
「じゃあ、次は何を変えよう?」
と考えてみる。
そして、一投して魚の答えを見る。
また考える。
もう一度投げる。
その繰り返しの先で魚が食いついたとき、
「釣れた」が「釣った」に変わります。
正解を教えてもらうだけでは味わえない、自分で正解を見つける面白さ。
キングフィッシャーで、そんなルアーフィッシングの「夢中」を楽しんでみてください。